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Myrrha Gavotte / John Philip Sousa (1877)

myrrha gavotteアイキャッチ 1870's
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こんにちは!あぽ(@apocryphally1)です。POPSの歴史をたどっていくMuseum of POP Musicのコーナーへようこそ!録音技術が確立した19世紀末ころからの音楽をコレクションしています。100年ほど前の大衆音楽からJazzやBluesが発展していくポピュラー音楽の黎明期を発掘してきますよ。

*掲載している曲の一部には差別を助長するようなタイトルの曲があります。歴史を辿る面では避けては通れないデリケートな問題ですが、当時のものをそのまま記載しています。当然ながら本ブログには差別を助長するような意図は全くないという点、ご理解いただければ幸いです。

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Myrrha Gavotte / John Philip Sousa

この曲のタイトルの「Myrrha」はギリシア神話に登場するフェニキアの王女「ミュラー」のことです。神話を題材にこの曲が作られたようです。


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ミュラー(Myrra)のお話

ミュラー(ギリシャ語:Μύρρα、Mýrra)はスミルナ(ギリシャ語:Σμύρνα、Smýrna)とも呼ばれ、ギリシャ神話のアドニスの母です。キニュラースの家系はアフロディーテを信仰していました。しかし王女ミュラーはとても美しく、一族の誰かが「ミュラーは女神アフロディーテよりも美しい」と言ってしまいました。これを聞いたアフロディーテは激怒してミュラーが実の父であるキニュラースに恋するように仕向けました。父親を愛してしまい悩んだミュラーは、自分の乳母に気持ちを打ち明けました。

彼女を哀れんだ乳母は二人を引き合わせてしまいました。キニュラースは顔を隠した彼女と一夜を共にしましたが、その後それが自分の12歳の娘のミュラーだと知ってしまい、怒った彼はミュラーを殺そうと剣をもって追いかけました。彼女はアラビアまで逃げのび神々の元を訪れました。彼女を哀れに思った神々は、ミュラーをミルラ(没薬・もくやく)の木に変えました。やがてその木に猪がぶつかり木は裂け、その中からアドーニスが生まれました。そのアドーニスにアフロディーテが恋をしてしまいました。やがてアフロディーテは赤ん坊のアドーニスを箱の中に入れると、冥府の王ハーデースの妻で女王のペルセポネーの所に預けました。彼女はペルセポネーにけっして箱の中を見るなと注意しておきました。しかし、ペルセポネーは好奇心に負け箱を開けてしまいました。すると、その中には美しい男の赤ん坊のアドーニスが入れられていて、彼を見たペルセポネーもアドーニスに恋してしまいました。こうしてアドーニスはしばらくペルセポネーが養育することになりました。

アドーニスが少年に成長し、アフロディーテが迎えにやって来ました。しかし、ペルセポネーはアドーニスを渡したくなくなっていました。2人の女神は争いになり、ついに天界の裁判所に審判を委ねることにしました。その結果、1年の3分の1はアドーニスはアフロディーテと過ごし、3分の1はペルセポネーと過ごし、残りの3分の1はアドーニス自身の自由にさせるということとなりました。 しかし、アドーニスは自分の自由になる期間も、アフロディーテと共に過ごすことを望みました。ペルセポネーはアドーニスのこの態度に大いに不満でした。

アドーニスは狩りが好きで、毎日狩りに熱中していました。アフロディーテは狩りは危険だから止めるようにといつも言っていましたが、アドーニスはこれを聞き入れませんでした。アドーニスが自分よりもアフロディーテを選んだことが気に入らなかったペルセポネーは、アフロディーテの恋人である軍神アレースに「あなたの恋人はあなたを差し置いて人間に夢中になっている」と告げ口をしました。これに腹を立てたアレースは、アドーニスが狩りをしている最中に猪に化けて彼を殺してしまいました。アフロディーテはアドーニスの死を大変悲しみました。やがてアドーニスの流した血からアネモネの花が咲いたと言われています。

Myrrha Gavotteの楽曲プロフィール

  • Title : Myrrha Gavotte
  • Date : 1877年
  • Composer : John Philip Sousa
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