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Semper Fidelis / John Philip Sousa (1888)

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こんにちは!あぽ(@apocryphally1)です。POPSの歴史をたどっていくMuseum of POP Musicのコーナーへようこそ!録音技術が確立した19世紀末ころからの音楽をコレクションしています。100年ほど前の大衆音楽からJazzやBluesが発展していくポピュラー音楽の黎明期を発掘してきますよ。

*掲載している曲の一部には差別を助長するようなタイトルの曲があります。歴史を辿る面では避けては通れないデリケートな問題ですが、当時のものをそのまま記載しています。当然ながら本ブログには差別を助長するような意図は全くないという点、ご理解いただければ幸いです。

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Semper Fidelis / John Philip Sousa

「Semper Fidelis」は米国海兵隊の公式の行進曲と見なされています。この作品は、アーサー大統領(Chester Alan Arthur)からの、これまで使われていた「Hail to Chief」の代わりになる曲を作ってほしいという要望に応えて作曲された2つのうちの1つでした。Sousaは「Hail to Chief」がもともとは古いスコットランドの舟歌であると述べたとき、大統領はSousaがより適切な音楽を作曲することを提案しました。最初に書いた曲は「Presidential Polonaise」です。そして、アーサー大統領の死から2年後に「Semper Fidelis」を書きました。

「Semper Fidelis (Semper Fi)」という言葉はラテン語で「常に忠誠を (Always Faithful)」という意味で米国海兵隊のモットーになっている言葉です。Sousaは後に「海兵隊の仲間がクワンティコで有名な賛美歌を歌った後、涙を流しながら一晩で『Semper Fidelis』を書きあげた」と記述しています。

Sousaは「私たちはペンシルベニア・アベニューを行進していて、財務省ビルの角を曲がっていました。観客席には、ハリソン大統領、多くの外交団のメンバー、下院と上院の大部分の議員たち、そしてそのほかに膨大な数の招待客がいました。観客席の前に着いたときにトランペットのテーマが聞きこえるよう、あらかじめ行進の速度とタイミングを計算していました。突然、10本のランペットによる「テーマ」が一斉に空に向かって鳴らされました。それはこれまで聞いたことのないような音で、観客席の大観衆が大変驚いていました。観客たちが落ち着きを取り戻したとき、大統領自ら、大きな拍手で喜びを表現してくれました。それは私たち全員にとって誇りに思う瞬間でした。」と初めてこの曲を演奏したときのことを回想しています。

その後「Semper Fidelis」は米国海兵隊の公式な行進曲と認められました。Sousaは音楽的にこの曲を自身の最高傑作のマーチだと考えていたようです。そしてこの曲は彼の最も人気のある行進曲の1つになり、彼はかつて、第一次世界大戦前のドイツのカイザーヴィルヘルム2世のお気に入りの行進曲であるとも述べていました。Sousa Bandによって各国で演奏され、有名な作品として常に高い評価を受けました。しかしこの曲は35ドルという信じられないくらい安い値段で出版社に売られていました。


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Semper Fidelis の楽曲プロフィール

  • Title : Semper Fidelis
  • Date : 1888年
  • Composer : John Philip Sousa
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