こんにちは!あぽ(@apocryphally1)です。POPSの歴史をたどっていくMuseum of POP Musicのコーナーへようこそ!録音技術が確立した19世紀末ころからの音楽をコレクションしています。100年ほど前の大衆音楽からJazzやBluesが発展していくポピュラー音楽の黎明期を発掘してきますよ。
*掲載している曲の一部には差別を助長するようなタイトルの曲があります。歴史を辿る面では避けては通れないデリケートな問題ですが、当時のものをそのまま記載しています。当然ながら本ブログには差別を助長するような意図は全くないという点、ご理解いただければ幸いです。
Transit Of Venus March / John Philip Sousa
Sousa生きている間に起こった、2回の金星の太陽面通過(Transit of Venus)を目撃したかどうかは不明ですが、この現象がこの曲と彼が書いた小説の1つに影響をあたえているのは間違いありません。1882年に金星の太陽面通過が起こっています。
このマーチは1883年4月19日に行われた、スミソニアン協会の初代書記だったJoseph Henryの像の除幕式のコンサートで初演され、Sousaの指揮でが海兵隊軍楽隊が演奏しました。Joseph Henryは、全米科学アカデミーの会長として、1874年の金星の太陽面通過の適切な監視を担当しており、1878年に亡くなりました。
SousaとHenryの日記などには二人が知り合いだったというような記述はありませんが、二人とも同じ時期にワシントンDCに住んでいたため、面識があったかもしれません。Henryの銅像の除幕式には国立科学アカデミーのメンバー数人が出席していたため、この曲はHenryとアカデミー両方へ経緯を示すことを意図されていた可能性があります。
Joseph Henry
ジョセフ・ヘンリー(Joseph Henry、1797年12月17日 – 1878年5月13日)は、アメリカの物理学者です。スミソニアン協会の初代会長として米国の科学振興に尽くしました。1830年に電磁誘導(相互誘導)を発見しましたが、発表が遅れてしまったため、イギリスのファラデーに先に発表されてしていました(1831年)。電磁石を研究する過程で自己誘導という電磁気の現象(コイルに逆起電力が生じること)を発見しました。電磁誘導係数(インダクタンス)のSI単位「H(ヘンリー)」に、その自身の名前が付けられています。ヘンリーは多くの発明をしましたが一切特許化はせず、これらの成果をもとに他の人間が製品化することを援助しました。1835年にヘンリーが発明した継電器(リレー)は電信機の発明(1837年)の基礎となりました。このサミュエル・モールスによる発明に対してヘンリーは多くの支援を行いました。
Transit Of Venus March の楽曲プロフィール
- Title : Transit Of Venus March
- Date : 1883年
- Composer : John Philip Sousa
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