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The Picador March / John Philip Sousa (1889)

the picador marchアイキャッチ 1880's
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こんにちは!あぽ(@apocryphally1)です。POPSの歴史をたどっていくMuseum of POP Musicのコーナーへようこそ!録音技術が確立した19世紀末ころからの音楽をコレクションしています。100年ほど前の大衆音楽からJazzやBluesが発展していくポピュラー音楽の黎明期を発掘してきますよ。

*掲載している曲の一部には差別を助長するようなタイトルの曲があります。歴史を辿る面では避けては通れないデリケートな問題ですが、当時のものをそのまま記載しています。当然ながら本ブログには差別を助長するような意図は全くないという点、ご理解いただければ幸いです。

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The Picador March / John Philip Sousa

この曲は出版社のHarry Colemanに35ドルで完全に売却されたいくつかの行進曲の1つでした。それにはバンド、オーケストラ、ピアノ向けの編曲も含まれていました。オリジナルの楽譜の口絵には、戦っている闘牛士のシーンが描かれています。普段は穏やかなSousaがこの行進曲を作曲する前に闘牛を見ていたら、彼は別のタイトルに決めていたでしょう。メキシコでの休暇中に闘牛をみた彼は自分が見たものにショックを受け、その後闘牛を価値のない不公平なスポーツと呼んでいました。


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闘牛

スペインの闘牛はどういう流れで行われるか、調べてみました。赤い布で挑発して剣を突き刺すのは最後の最後、それまでにいくつか手順がありました。せっかくなのでまとめてみましたよ。

  1. 闘牛が行われる24時間前から牛を暗黒の部屋に入れておく
  2. 闘牛士の場内行進→闘牛士の顔見せ
  3. ペネオ(peneo)という助手が牛を場内におびき出す
  4. マタドール(matador)が登場してカポーテ(capote)という赤い布を翻しながら牛を興奮させる
  5. ピカドール(picador)が登場し、マタドールはいったん退場する
  6. ピカドールは巧みに馬を操りながら槍で牛を刺す
  7. バンデリレロ(banderillero)が登場して、牛の突進をかわしながら6本の銛を牛の首と背に打ち込む
  8. 主役のマタドールが剣と、ムレタ(muleta)という棒に巻いた赤い布を持ってふたたび登場
  9. 20分ほどムレタで牛を誘いながら巧みに身をかわして戦う(←この辺が皆が知っている闘牛のイメージ)
  10. 最後に、正面から突進してくる牛の首から心臓にかけて剣を突き刺し、殺す
  • マタドール(matador)・・・闘牛の主役
  • バンデリレロ(banderillero)・・・銛を牛に打ち込む役目(2人)
  • ピカドール(picador)・・・馬に乗って槍を牛に刺す役目(2人)
  • ペネオ(peneo)・・・助手(数人)

The Picador Marchの楽曲プロフィール

  • Title : The Picador March
  • Date : 1889年
  • Composer : John Philip Sousa