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The Washington Post / John Philip Sousa (1889)

the washington postアイキャッチ 1880's
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こんにちは!あぽ(@apocryphally1)です。POPSの歴史をたどっていくMuseum of POP Musicのコーナーへようこそ!録音技術が確立した19世紀末ころからの音楽をコレクションしています。100年ほど前の大衆音楽からJazzやBluesが発展していくポピュラー音楽の黎明期を発掘してきますよ。

*掲載している曲の一部には差別を助長するようなタイトルの曲があります。歴史を辿る面では避けては通れないデリケートな問題ですが、当時のものをそのまま記載しています。当然ながら本ブログには差別を助長するような意図は全くないという点、ご理解いただければ幸いです。

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The Washington Post / John Philip Sousa

1880年代、ワシントンD.C.にある複数の新聞社は読者を獲得するために激しい競争をしていました。その中の1つのWashington Postはワシントンポスト・アマチュア作家協会を組織して、学童のためのエッセイコンテストを後援していました。新聞社のオーナーのFrank Hatton と Beriah Wilkinsは当時海兵隊楽団のリーダーであったSousaに、コンテストの授賞式に使用する行進曲の作曲を依頼しました。

ハリソン大統領やそのほかの政府高官も出席したこの授賞式は1889年6月15日にスミソニアン博物館の広場で開催されました。Sousaの新しい行進曲が海兵隊楽団によって演奏されたとき、観客は熱狂しました。それから数日のうちにワシントンじゅうにその人気が広まりました。ある記者はSousaのことを「マーチ王(The March King)」と評しました。

この曲は当時流行しだしていたTwo-Stepダンスにぴったりだったため、毎年開かれるダンス大会に採用されました。こうしてこの曲は1890年代から20世紀にかけアメリカだけではなく、国際的に人気のある曲になりました。一部のヨーロッパの国ではTwo-Stepのことを「Washington Post」と呼んでいる国もありました。「The Washington Post」の人気に便乗した海賊版が海外で多く出版されました。イギリスでは「No Surrender」「Washington Greys」として知られています。

「The Stars and Stripes Forever」と並んで「The Washington Post」はSousaの作品の中で最も有名な曲です。Sousaはこの曲が海外のたくさんの国でどのように聞かれたか、どのように演奏されたか、現地の作曲家に認められたかを話すことに喜びを感じていました。Sousa Bandの定番のレパートリーで、プログラムにこの曲がないとわかると、演奏するようリクエストされていました。「Semper Fidelis」などほかの作品と同じく、この曲を出版社に35ドルで販売してしまったため、出版社が大儲けしている間に自分は35ドルしか受け取っていないと話すのは辛かったようです。


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The Washington Postの楽曲プロフィール

  • Title : The Washington Post
  • Date : 1889年
  • Composer : John Philip Sousa
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